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乾癬とは?

乾癬は、炎症を起こす物質(炎症性サイトカイン)により皮膚の新陳代謝のサイクルが通常よりも短くなることで、皮膚だけでなく関節などにもさまざまな症状が現れる病気です。皮膚が赤くなって(紅斑(こうはん))盛り上がり(肥厚(ひこう)・浸潤(しんじゅん))、表面に白いかさぶたのような皮膚片(鱗屑(りんせつ))ができ、はがれ落ちます。乾癬の皮疹はどこにでも出てきますが、頭、肘、膝、おしりなど「連続して刺激を受けやすい」「日光にあたりにくい」部位に出やすいことが特長です。
乾癬は、別の病気と間違えて診断されてしまうケースもあります。頭からフケのような鱗屑が落ちてくる症状は、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)という別の皮膚病と区別がつきにくいため、最初は脂漏性皮膚炎と診断されてしまう患者も少なくありません。
また、乾癬は爪にも変化が現れやすく、爪が点状に凹んだり、濁ったり、はがれて浮き上がったり、厚くなったりします。こうした症状から、爪白癬(つめみずむし)と間違えられる場合もあるようです。
また、痒みに関しては個人差があり、強く痒みを感じる患者もいれば、あまり痒みを伴わない患者もいます。
原因はまだ完全には解明されていませんが、もともとの体質に、外的な要因(ストレス、けが、感染症など)や内的な要因(肥満、糖尿病など)が影響して発症すると考えられています。決して、人から人へうつる病気ではありません。
乾癬は、炎症を起こす物質(炎症性サイトカイン)により皮膚の新陳代謝のサイクルが通常よりも短くなることで、皮膚だけでなく関節などにもさまざまな症状が現れる病気です。皮膚が赤くなって(紅斑(こうはん))盛り上がり(肥厚(ひこう)・浸潤(しんじゅん))、表面に白いかさぶたのような皮膚片(鱗屑(りんせつ))ができ、はがれ落ちます。乾癬の皮疹はどこにでも出てきますが、頭、肘、膝、おしりなど「連続して刺激を受けやすい」「日光にあたりにくい」部位に出やすいことが特長です。
乾癬は、別の病気と間違えて診断されてしまうケースもあります。頭からフケのような鱗屑が落ちてくる症状は、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)という別の皮膚病と区別がつきにくいため、最初は脂漏性皮膚炎と診断されてしまう患者も少なくありません。
また、乾癬は爪にも変化が現れやすく、爪が点状に凹んだり、濁ったり、はがれて浮き上がったり、厚くなったりします。こうした症状から、爪白癬(つめみずむし)と間違えられる場合もあるようです。
また、痒みに関しては個人差があり、強く痒みを感じる患者もいれば、あまり痒みを伴わない患者もいます。
原因はまだ完全には解明されていませんが、もともとの体質に、外的な要因(ストレス、けが、感染症など)や内的な要因(肥満、糖尿病など)が影響して発症すると考えられています。決して、人から人へうつる病気ではありません。

乾癬のタイプは5つ

  • 尋常性乾癬
    じんじょうせいかんせん
    主な症状は、皮膚が赤く盛り上がる大小の「紅斑」、細かいかさぶたのような「鱗屑」、フケのようにボロボロとはがれ落ちる「落屑」です。一般に乾癬といえば、この尋常性乾癬のことを指します。
  • 急性滴状乾癬
    きゅうせいてきじょうかんせん
    若い人に多く、風邪などの感染症が引き金となり、1cm程度までの大きさの皮疹が急に全身に現れます。多くの場合、感染症の治療によって治りますが、そのまま尋常性乾癬に移行する場合もあるようです。
  • 乾癬性紅皮症
    かんせんせいこうひしょう
    乾癬をこじらすなどして全身の皮膚の90%以上に皮疹が広がり、体全体が真っ赤になった状態をいいます。最初から紅皮症化した状態で発症する患者は極めてまれであり、未治療や不適切な治療、薬剤や感染症などの影響により、尋常性乾癬から乾癬性紅皮症に移行してしまう患者が多いようです。
  • 乾癬性関節炎
    かんせんせいかんせつえん
    皮膚症状に加え、関節に腫れや痛み、時には変形が現れる状態です。症状としては、手指の第一関節の腫れが最も特徴的ですが、関節リウマチのように第二関節が腫れたり、手足の指全体が太く腫れたり、膝や肩などの関節が痛むこともあります。脊椎関節炎といって背骨付近から骨盤の関節にかけて炎症が起きるタイプや、ムチランス型という関節変形が顕著な重症型もあります。
  • 膿疱性乾癬
    のうほうせいかんせん
    発熱、悪寒、全身倦怠感などを伴い、急激に全身の皮膚が赤くなり(紅斑)、少しジクジクとした真っ赤な部分が生じ、その上に膿疱(白または黄色い膿をもつ小さな発疹)ができます。発熱、むくみなどの症状が重く、関節炎を伴う場合もあり、多くの場合入院治療が必要となります。

乾癬の皮膚では

なにが起こっているの?

皮膚の一番外側には、厚さ0.2mmの表皮という細胞層があります。正常な皮膚では、その層の一番下にある基底細胞が分裂を繰り返し、最後は垢やフケとしてはがれ落ち、大体1カ月半ほどのサイクルで細胞が置き換わっていくのが通常です。ところが乾癬の場合は、表皮の新陳代謝が活発になり、細胞が作られてからはがれ落ちるまでわずか4日しかかかりません。表皮の部分が非常に厚くなって盛り上がり、その下にある血管の増生も生じます。乾癬が赤くなるのは、表皮の下を通るたくさんの赤血球が透けて見えるからです。表面には角化といって鱗屑が厚くついており、ポロポロとはがれ落ちます。

黒幕は、暴走した免疫細胞!

かつて乾癬は表皮の細胞だけに異常があると考えられていましたが、今では炎症を引き起こす免疫細胞に大きな問題があることがわかってきました。つまり、黒幕の免疫細胞が、どんどん増殖しろという指令を表皮の細胞に出しているというわけです。
その黒幕が、T細胞、Th1細胞、Th17細胞、TIP-DC樹状細胞、マクロファージなどの免疫細胞です。本来は外敵から体を守ってくれる細胞ですが、標的がはっきりしないまま活性化し、伝言ゲームのように次々と指令を出します。その結果、表皮の細胞を増殖させて表皮が厚くなり、乾癬の発症につながるのです。
表皮の細胞から出る物質が免疫細胞を活性化させ、免疫細胞から出る物質が基底細胞を増殖させるという悪循環が、乾癬のメカニズムです。そして、この細胞から細胞に情報を伝える伝達物質(タンパク質:炎症性サイトカイン)のうち、鍵になるものが3つあり(TNF-α、IL-17、IL-23)、これらを抑える治療薬として生物学的製剤が開発されています。
  • 乾癬の患者数は?
    人口に占める乾癬患者の割合は、国や人種によって異なります。世界的の乾癬患者数は、1億2,500万人、世界人口の1~2%で、白人系が多く、黒人系が少ない傾向にあります。人口に対する割合は、デンマークは約3%、アメリカは約2.5%、日本はやや少なく0.3 %程度と推定されていますが、近年の研究では約55万人という報告もあります。
  • 乾癬は遺伝するの?
    乾癬は、遺伝的な要因に、ストレス、食生活、外的刺激などの環境因子が結びついて発症します。発症のきっかけは人それぞれ異なります。